睡眠不足解消に効果的な寝る前の習慣5選
今日は「いかにして熟睡するか」の方法を紹介するわ!
日本人の睡眠不足
「睡眠負債」という言葉
「睡眠負債」(sleep debt)という言葉をご存知だろうか。
アメリカのスタンフォード大学で生まれた言葉で、睡眠が不足した状態が蓄積されることを指す。つまり「眠りの借金」である。
日本人の約4割が睡眠負債あり
2015年の厚労省の調査で、1日平均睡眠時間が6時間未満の日本人の割合は20歳以上に限ると約4割にのぼっているという。
様々な病気のリスク
この「眠りの借金」が膨らむと、免疫機能の低下や、うつ病、癌など様々な機能劣化につながるリスクがある。生活習慣病や認知症のリスクまで高めるという。
経済的リスク
睡眠負債は仕事の生産性にも影響を与えることが懸念されている。
ランド研究所・ヨーロッパは2016年公表したレポートで、睡眠時間を6時間未満から7時間にシフトした場合「経済的な社会損失」はどれくらい改善されるかを推計している。
それによると、日本はGDPの2.92%、現在の為替レートで約15兆9億円にぼるとしている。
私たちができる睡眠改善の方法
この睡眠負債を減らし、快適な睡眠を実現するために何ができるか。
私たちができる改善策を紹介していく。
体内時計のメンテナンス
体内時計の働き
適切な睡眠を取るためにまず見直しが必要なのは、「体内時計」である。
体内時計の働きによって私たちは、朝ある程度決まった時間に目覚め、日中は覚醒し、夜はゆったりくつろぎ、眠気が やってきて就寝する。
この体内時計を乱す要因がいくつもあることがわかっている。
光の過不足
体内時計の調整がうまくいかなくなる最大の原因は「光の過不足」によるものである。
光過剰
夜遅くまで蛍光灯の光を浴び、明るい中過ごしてしまっていると光を浴びすぎていることになる。
また、1日中パソコンのディスプレイ、スマホの画面を観ていることも、光を過剰に受ける要因になる。
光不足
遅すぎる起床
逆に、昼近い時間までカーテンを閉め切った暗い部屋で眠ってしまうと、太陽の光を浴びる時間が遅くなってしまって、体内時計のリズムが乱れてしまう。
部屋に引きこもり
出勤は早朝日の出前、日中はオフィスにこもりきりで、帰宅は夜遅く。こういった日光に当たらない生活も体内時計を狂わせる。
体内時計にも「主時計」がある
人間の体内時計には「マスタークロック(主時計)」が存在している。それは脳の「視床下部」の「視交叉上核」にある。
この「視交叉上核」は読んで字のごとく、ちょうど左右の目の視神経の交差部分、その上部にある。
光によってリセットされる
朝の光を視神経を通じて「視交叉上核」が受け取ると、視床下部から司令を出し、ステロイドなどの神経伝達物質によってカラダの末梢部分にまで伝達される。
そうして体内時計がリセットされる仕組みになっている。
体内時計を適切に保つために
体内時計を毎日しっかりとリセットすることが、適切な睡眠を得るために重要だ。
朝はなるべく起きたら太陽の光を浴び、日中もできる限り光を浴びる。
逆に夜は光をなるべく避け、テレビ、パソコン、スマホなども控えること。
就寝前の入浴
入浴と深部体温
体温には、体の内部の体温である「深部体温」と体の表面温度である「皮膚温度」の2つに大別される。
入浴は、体の内部温度である「深部体温」を上昇させる。そして入浴後は温まった体が急速に冷え、体温が下がっていく。
人の眠りにとっては、深部体温が低いほど、深い眠りにつくことができる。
シャワーは体温上昇が不十分
就寝前はシャワーだけという場合、シャワーだけでは深部体温を十分に上げることができず、その後も体温がなかなか下がらず、寝つきが悪くなる。
出来るだけ毎日湯船に浸ることをお勧めする。
ぐっすり眠るための入浴ポイント
就寝の1時間前には入浴する
就寝までの時間が短いと、体温が下がりきらず、かえって寝つきが悪くなる。
ぬるめのお湯にゆっくり浸かる
ぬるいお湯に浸かることで副交感神経の働きが活発になり、リラックス効果も生まれる。温度は38〜40℃、時間は10〜20分程度。
逆に熱めのお湯に浸かってしまうと交感神経の働きで興奮状態になり、寝つきが浅くなるので注意すべきだろう。
就寝前にブルーライトを浴びない
就寝1時間前はテレビ、スマホ、パソコンは控えるようにする。
特にスマホは寝る直前まで操作する傾向にあり、ある調査では、26%の人がスマホを枕元に置いていることがわかっている。
「Night Shift(ナイトシフト)」
それでも「触ってしまう」というあなたには、「Night Shift(ナイトシフト)」をお勧めする。
これは、スマホの液晶画面の色味の「青色を減らし、赤色を増やす」という設定である。
ブルーライトの量を減らすことで体内時計の乱れを少なくすることができる。
iPhoneの設定画面で「画面表示と明るさ」を選択し設定を変えることができる。
就寝前のストレッチ
寝る前にストレッチをすることで、交感神経優位の状態から、「副交感神経優位」の状態にシフトすることが期待できる。
ポイントは深い呼吸でゆったりとストレッチすること。ゆったり腹式呼吸を行うことで副交感神経が刺激され、自然な眠気につながる。
部屋を暗めにしておき、寝る支度も整えてから行うなどの工夫をしても良いだろう。
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その他の健康効果
寝る前のストレッチには、睡眠以外にも様々な健康効果が期待できる。
ぜひ寝る前の習慣に取り入れることをお勧めする。
瞑想
就寝前にα波を促す
寝る前の瞑想はα波の放出を促し、睡眠障害の緩和にも効果があると言われている。
穏やかな心で1日を終え、翌日気持ちの良い目覚めを迎えたいところだ。
今回紹介した方法であなたに熟睡が訪れると嬉しいわ!