ECサイトでの商品購入で注意すべき「やらせレビュー」の実態【クローズアップ現代】
やらせレビュー 副業で報酬を得る人たち
私の飼い主よくネットで商品を買っているの。スマホで数クリックで買えて本当便利よね。
商品を買う時に多くの人が「レビュー」を参考にして購入していると思うんだけど、そのレビュー「偽物」だったとしたらどうする?
それ、あり得ちゃうのよ。NHKスペシャル「追跡!ネット通販 やらせレビュー」の話をまとめてみたわ。
やらせレビューの副業
サラリーマンから主婦まで「やらせレビュー」で副業が行われている実態があるみたい。
番組で紹介されていたのは、商品に高評価レビューを付けると商品代と別途報酬が貰えるというもので、購入した商品は一度も使わずに、フリマアプリで転売する。
他のレビューも参考にしながら、使った感を出しながら書いているそうよ。
やらせレビューの募集
レビュー売買の募集はインターネット上で堂々と行われているわ。番組では募集を行っていた会社にTELで取材依頼して、レビューを書いてみたいと偽って潜入取材を行った。
実際にやってみると
番組では実際にUSBケーブルとワイヤレスイヤホンとモバイルバッテリーを購入。イヤホンとケーブルは至って普通に使えるものだったけど、モバイルバッテリーはいくら充電しても満タンにならなかった。
で番組スタッフがその仲介業者に連絡して、正直にレビューを書いていいか確認してみたの。
けれど似たような商品のレビューを参考にして星5つ付けるよう言われたわ。食い下がったけれど結局電話を切られて終了。
出品者への取材
出品者の情報
NHKが取材を進めると、商品の出品者が中国の深圳(しんせん)に多いことが分かったの。
深圳は中国のシリコンバレーとも言われるIT企業が集まるハイテク都市よ。
深圳について調べてみた。本題とずれちゃうから気になる人は見ておいて。
↓詳しく知りたい方はクリックしてください
ファーウェイ、テンセント、BYD等々中国の巨大企業が本社を構える場所みたい。常住人口は1300万人、面積は東京よりもやや小さいくらい。香港、上海、北京に次ぐ第4位の金融センターでもあるわ。日本ではつくば市が姉妹都市として関係を持っているそうよ。
現地へ飛ぶ
NHKが現地まで飛んで、やらせレビュー商品の出品者の調査を進めたけれど、その住所に会社がなかったり、電話しても切られたりとか、結構大変だったの。やっと出品者とコンタクト取れて、事実関係の確認したら、正直やってますと。ただ、もっと大きな会社もやってるから、そちらに行ってくださいと。そう言われた。
やらせレビューに関わる証言
やらせレビューに関わっているという中国人出品者も出てきたわ。今まで数百件のレビューを留学生や日本人を使って書かせていたと言っていた。
「日本人はレビューがないとまずその商品を買わないの。」「食事でも宝くじでも行列が長い程そこに行きたがる。」「自分で判断する意識が低い。」と辛辣に言ってたわ。
完全自動化された「レビュー工場」?!
そして一番ショッキングだったのが、これ。ビルの1室、ワンフロアすべてに整然と並べられたスマホ。特殊なプログラムによってオートメーションでレビューを書き込む「レビュー工場」の映像だった。
同様のシステムの業者に出品者として接触することができた。レビュー操作は簡単にできるとその業者は豪語したわ。1レビュー40元(600円)だけど遠くからきたから安くしてあげると 笑。
レビューが一定数削除するのは想定している、と。消されたらその分、新しく書けばいいの、と。「なんの役に立たないものでもレビューが多ければ売れるのよ。消費者とはそういうものなの。と言っていた。
やらせレビューの罰則・法律
アメリカでは仲介業者と出品者に14億円の支払命令1000人を提訴している。中国でも昨年に同様の法律が制定されて逮捕者も出ているわ。
日本は景品表示法違反にあたる可能性はあるみたい。ただしそれ以外の明確な罰則規定はないわ。
AMAZONガイドラインでは「対価を目的としてレビューを書く行為を禁止」「やらせレビューと分かれば削除」「違反した人のアカウント停止」等としているわ。
やらせレビューの見極め
やらせレビューはどう見極めるのか。いくつか重要なポイントがあるみたい。例えば、他の似たような商品と比べて商品レビューがあまりにも多い、とか。あとは星の数の分布もポイントね。星5と星1が多い場合には注意してみたほうがいい。
やらせレビューによって多くの星5が付いているけど、実際購入した人が低評価の星1を付けて、二極化することが多くなるみたい。あと、そもそも日本語がおかしいとかね。これは翻訳ソフトを使っているからよ。
ただし最近は翻訳ソフトの精度が格段に上がっているから注意しておかないといけないわよ。あとはレビューが書かれた日付を見ておくといいわ。同日に何百件と大量のレビューが書かれているものは要注意よ。
んーでもなあ。いちいち買う前にそういうの確認するって、もう凄く大変だよね。せっかくネットを使って便利に手軽に買えるようになったのにさ。
というわけで、色々な注意点があるみたいだけど、正直いちいちそういうのチェックして商品購入するの面倒じゃない?
そういう人のために、サクラチェッカーというサイトがあるらしいわ。
その商品のURLを入力すると、「サクラ度」をチェックしてくれるの。急激なレビュー悪化や評価分布の偏り、レビュー投稿日の偏り、レビュー本文などを評価して「サクラ度」をはじき出してくれるわ。
「下げ」レビューもあるの?!
「下げレビュー」 のことも問題視されているわ。
番組で出てきたのは、脱サラして商品を販売している男性。商品が爆発した、弁償を求めたのに無視された、と虚偽レビューを書かれたの。アマゾンでの販売も一時停止に追い込まれたの。
実際に返品されてきた商品は全くの未使用だった。結局疑いは晴れて販売開始できたけど、100万円程度の損失が出たそうよ。
まとめ
現代は多くの情報で溢れていて、フェイクやデマも紛れ込んでいるわ。
自分が日頃接している情報について今一度理解を深めていくこと、リテラシーを向上させることが重要よ。