【住居費節約】 住み替えを知ろう。
家計の節約について、前回は「光熱費」に絞って紹介した。
今回は家計の節約を「住居費」に絞って、節約方法などを紹介していきたいと思う。
特に「引っ越し」を考えている人は是非参考にしてね!
その前に「固定費」の話
節約は「固定費」を優先
費用は大別して「固定費」と「変動費」がある。節約を考える上でどちらを優先すべきだろう。
答えは「固定費」である。
なぜなら固定費は基本的に「何がどうあれかかる費用」だからだ。
変動費の節約は限定的
「変動費」はやりくり次第でなんとか節約することができるが、労力・ストレスが大きく、節約効果も限定的である。
固定費の節約
一方固定費は、一度見直すことができれば、以後節約効果は持続する。例えば、月々5千円の固定費が見直すことができれば、年に6万円の節約ができる。
労力も少なく済む。毎月悩んだり、精査したりしなくても「自動的に」節約されることになる。
固定費の現状把握
自分が現在支払っている固定費がいくらであるか、現状把握が必要である。
把握していくと、どの部門に抑える余地があるのか、どの部門が削れない部分なのかがおのずから見えてきて、節約の優先順位を決定することができる。
住宅費は固定費で最も高いコスト
住居にかかる費用は固定費の中で最も大きい費用である。
一般的に家賃は「手取り収入の25〜30%」が目安と言われている。
手取り額の3割
近年はスマートフォンの利用や、インターネット接続料など固定費が高くなっている傾向があるため、「手取りの3割」が上限と考えておいたほうが良いだろう。
手取り金額 | 月収 | 住居費(25%) | 住居費(30%) |
---|---|---|---|
200万 | 16.7万 | 4.17万 | 5万 |
400万 | 33.3万 | 8.3万 | 10万 |
600万 | 50万 | 12.5万 | 15万 |
800万 | 66.7万 | 16.7万 | 20万 |
仮に今支払っている住居費10万円から、6万円の住居に住み替えができるなら、月々3万年、年間36万円の節約が可能になる。
住み替え
住み替えのきっかけ
住宅情報サイトSUUMOが実施したアンケート調査によると、「50代以降の住み替えのきっかけ」は以下の通り
住み替えのタイミング
住み替えのタイミングは、結婚や出産、子供の成長など、ライフステージに合わせて、より広い住まいにステップアップする目的が多いと思われる。
50代からの住み替え
一方で、50代以降の1位「子供が独立して夫婦2人になった」のように、現在の住まいを子育てに重点をおいた条件で選択していた夫婦が、「今の自分たちに適した住まい」を再選択するケースが増えてきているのだ。
どの程度そこで暮らすか
まずは今後のライフプランを考えること。そしてその上で、「どの程度居住する住まいなのか」しっかり把握した上で住居を選ぶことが大切だ。
元が取れるかどうか
いざ住み替えをしても、すぐにまた別の場所に移ってしまうと、引っ越し費用などの支出に対して「元が取れない」ことになってしまう。
住み替えによる住居費削減が1万円と仮定すると、2年間で24万円の節約効果があるが、住み替えにかかるその他の費用を合算すると、むしろ高くつく可能性が極めて高い。
住み替え費用
住み替えの際の支出は、主に以下のような費用と考えられる。
・引っ越し代
・物件代
・原状回復費用
・交通費
・日用品
・家具購入費用
「引っ越し費用」に目が行きがちだが、それだけではない。
マンション・アパートの敷金・礼金や仲介手数料などの契約費用、新しい住まいでの家財、日用品の購入費なども考慮しなければならない。
引っ越し費用
5月〜1月の通常期であれば繁忙期に比べ予約も取りやすく、費用も安い。
2人家族であれば目安は距離に応じて6〜15万円程度と言われている。
家賃を抑える家探し
賃料の3要素
不動産の賃料は「エリア・築年数・広さ(間取り)」で決まると言われている。
この要素のうち、「どの部分は譲れて、どの部分が譲れないのか」を明確にすることにかかっている。
エリア選び
ブランドエリアを外す
住居費を抑えたいのなら、エリアでの節約ポイントは「人気エリア」を避けるかどうかが一つのポイントである。
東京の山手線沿線や渋谷区などの「ブランドエリア」を選択肢から外すこと。
アクセスは「駅近」を外す
「駅徒歩○分以内」、近ければ一般的には、それだけ住居費は高くつく。
住居費を抑えたいのなら、「自転車で行動できる範囲」であらかじめ選択することだ。
自転車であれば「徒歩20分程度」の物件も十分に選択肢に入る。
築年数
コスト、物件数に差
築年数は新しいほうが当然コストは高くなる。築年数10年以内の物件と、そうではない物件では、最低家賃には「2万円程度」の差が出ると言われている。
物件数も年数が新しいものと比べて、かなり多くなる。
リフォーム物件
築年数が古いからといって、住居設備も古いとは限らない。
最近では、リフォームやリノベーションを行っている賃貸物件は多くある。
もちろん一般的には、新築より家賃は安くなる。
広さ(間取り)
狭いと当然デメリットがある
当然広い分だけコストは高くなる。また、同じ広さであっても部屋数が増えるほど、家賃は上がる。
狭い住居環境には当然デメリットがある
・圧迫感があり、窮屈に感じることがある
・荷物を置くスペースが少ない(収納が少ない)
メリットもある?
しかし、考えようによっては「もしや、メリットでは?」と思えることがいくつかある。
上記の通り、人によってはメリットと思えることが狭小物件にはある。
まとめ
住み替えで住居費を安く節約するには、不動産の「3要素」のいずれかを妥協することが必要となる。いわば「引き算」なのだ。
その上で、家賃は安くなったが他の出費がそれを上回ることが無いように、慎重に検討することが必要だ。