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なぜ鮭が美容と健康の”スーパーフード”なのか?驚きの健康効果とは

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「鮭」。日本の食卓に大変馴染みのある魚です。平成30年の農林水産省の調査によれば、二人以上の世帯での魚種別年間購入量は鮭が2,679gで第1位、次いでマグロ2,104g、ぶり1,775gとなっています。日本人が最も食べている魚といって過言ではありません。

そんな鮭ですが、近年その健康効果に注目が集まり、「スーパーフード」と呼ばれていることをご存知ですか?健康に欠かせない様々な栄養素が豊富に含まれていて、しかも様々な料理に応用が可能でバリエーションも非常に豊富です。今回はそんな鮭のについてまとめてみました。

 

 

鮭の栄養素

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【自然界最強の抗酸化物質】アスタキサンチン

結構有名な話ですが鮭は「白身魚」なんです。意外ですよね!なぜ鮭はあのようなオレンジをしているのか?それは「アスタキサンチン」という成分によるものなんです。アスタキサンチンには強力な抗酸化作用があり、ビタミンCの約6,000倍、ビタミンEの約1,000倍、「自然界最強の抗酸化物質」とまで言われています。

私たちは呼吸によって酸素を取り込んでいますが、取り入れた酸素の1〜3%が変化することで日々「活性酸素」を生み出しています。

活性酸素が増加する原因

・ストレス

・喫煙

・暴食

・不規則な生活

・激しい運動

食品添加物

・紫外線

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鮭は海を回遊し産卵のために生まれ育った故郷の川に遡上する魚です。産卵に到るまでに莫大なエネルギー消費と太陽の紫外線を多く受けてしまうことから体内に大量の活性酸素が発生してしまいます。それを除去するために多くのアスタキサンチンを備えているそうです。アスタキサンチンは赤みが強い「紅鮭」に特に多く含まれています。 

活性酸素は体内に侵入した細菌の攻撃から身体を守る役割がある一方、過剰に発生すると自らの細胞を攻撃してしまいます。ダメージを受けた細胞は酸化していき、老化やがん、動脈硬化、その他の病気の原因になります。抗酸化作用はこうした「身体の錆び」を防ぐ作用です。 

認知症予防

脳は多くの酸素を消費します。それに伴って活性酸素が多く発生し、細胞がダメージを受けやすい器官でもあります。高齢になるにつれ活性酸素の処理能力が衰えてくると脳梗塞認知症などを引き起こす原因になります。

アスタキサンチンは脳の活性酸素を除去する他にも、傷ついた脳細胞を修復する働きもあるため、認知症予防の効果が期待できます。アスタキサンチンの特徴は、脳内の関所である「血液脳関門」を通過して脳細胞にまで到達することができる非常に稀有な成分である点です。これは他の抗酸化物質にはほとんど見られなものです。ビタミンEやβカロテンなど通常の抗酸化物質は血液脳関門を通過することができずはじかれてしまいます。

海馬機能を高める(軽運動+アスタキサンチン

アスタキサンチンの摂取は脳の海馬機能を高めてくれます。筑波大学の研究によれば、マウスに4週間アスタキサンチンの入った餌を食べさせながら、軽運動を合わせて実施したところ、海馬機能の向上することを解明したそうです。今後認知機能低下防止のための研究が進むことが期待されています。

老化の予防

皮膚は太陽の紫外線にさらされることから活性酸素が発生しやすく、そのためシミ・シワ・たるみなどが起こり、老化が進みやすい箇所です。アスタキサンチン活性酸素除去の強い作用によって老化の予防に効果があると期待されています。

生活習慣病の予防 

血液中のLDL-コレステロール活性酸素により酸化すると悪玉に変化し血管壁にこびりついて動脈硬化を引き起こします。アスタキサンチンは脂質の酸化抑制にも優れており、LDL-コレステロールの酸化を予防する効果が期待されています。

肝炎予防

アスタキサンチンは肝臓への脂肪沈着を防ぐことも明らかになっていて、肝炎の予防効果も期待されています。

糖尿病対策

アスタキサンチンインスリン効果を高め細胞増殖を抑制するために有用であることが分かっています。また、マウスによる実験から糖尿病性腎症を抑制する効果も確認されており、糖尿病による合併症対策への効果が期待されています。

疲労蓄積の抑制

アスタキサンチンは肉体疲労(末梢性疲労)と精神疲労(中枢性疲労)の抑制することができます。アスタキサンチンを摂取すると体内の脂肪が先にエネルギーとして変化するため、糖質が抑制され筋肉疲労を減らし乳酸蓄積の抑制につながります。

また、アスタキサンチンは眼球の関所「血液網膜関門」を通過して直接作用できる稀有な抗酸化物質であることから、目の筋肉疲労によるピント調整機能の改善や眼精疲労改善にも効果があることが確認されています。

抗酸化作用については以前別の記事の取り上げているので気になる方はご覧下さい。

オメガ3不飽和脂肪酸 

鮭には人間が生きる上で欠かせない必須脂肪酸の「DHA」や「EPA」が豊富に含まれています。これらは脂肪酸の一種で「オメガ3脂肪酸」に分類されます。DHA(ドコサヘキサエン酸)は血液をサラサラにし、網膜や脳の神経細胞の活性化、ストレス緩和、美肌に効果があると言われいます。 EPAは血中の中性脂肪と悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やし、血液をサラサラにする効果があると言われいます。

【オメガ3脂肪酸】予防効果が期待される病気

・高血圧

・高コレステロール

・糖尿病

・脳疾患

・がん

認知症

実際にオメガ3脂肪酸の摂取量が1日0.1グラム未満の患者と0.3グラム以上の患者を比べてみると、摂取量の多い患者ほど死亡リスクが半分程度にまで下がることが報告されています。

オメガ脂肪酸を摂取するための注意点があります。それは「酸化しやすい」ということ。効果をより得るためには、より鮮度が良いを生のままいただくことが大切です。あるデータではお刺身で摂取できるDHAを100%とした場合、焼き物や煮物では約80%、揚げ物では約50%にまで摂取できるDHAが減少するとされています。

豊富なビタミン類

鮭はビタミンも非常に豊富です。ビタミンB1は糖質の代謝に、ビタミンB群は脂質の代謝や血流改善に、ビタミンAは粘膜保護に、ビタミンDはカルシウムの吸収促進して骨粗鬆症予防に、ビタミンEは毛細血管の拡張させ血流アップ、など私たちの身体に良い効果が期待されるビタミン類が豊富に含まれています。

それ以外にも疲労回復に効果があるタウリンアミノ酸)や、脂質・糖質・アルコールの分解などにも重要なナイアシン(ビタミンB群)もしっかりと含まれており、健康に良いとされる成分がしっかりと含まれています。

海洋性コラーゲン

「コラーゲン」と言えば誰もが知る美容成分。肌の水分量をアップさせシミ・たるみの改善が期待される成分です。鮭の皮にはコラーゲンが多く含まれています。身と皮の間のむめりの部分がコラーゲンです。牛や豚といった動物性コラーゲンとは区別され「海洋性コラーゲン」と呼ばれています。海洋性コラーゲンは動物性コラーゲンと比べて体内で吸収されやすく、豚コラーゲンと比べると約7倍の吸収率を誇ります。鮭に含まれる海洋性コラーゲンの含有量は魚の中でもトップクラスです。

トリプトファン

鮭には「トリプトファン」という重要な成分も含まれています。トリプトファンを説明するに当たっては「セロトニン」という脳内ホルモンの説明が必要です。これは別名「幸せホルモン」とも呼ばれるホルモンで、「ノルアドレナリン」「ドーパミン」と並んで、私たちの機能に大きく関わる神経伝達物質です。セロトニンは精神を司るホルモンであり、ストレスを感じる時は「精神安定剤」のような機能を果たしています。セロトニンが減少すると、ストレス状態の慢性化、不眠、うつ状態など私たちの機能に大きく影響が現れます。

そのセロトニンが脳内で作られる際にどうしても必要になるのが「トリプトファン」です。トリプトファンは体内で生成ができないため食事で摂取する必要があります。鮭にはこのトリプトファンが豊富に含まれています。

以前別のブログでもトリプトファンについて触れていますので気になる方はチェックして見てください。

www.kainekoblog.com

 

 

鮭の調理で気をつける点

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アスタキサンチンはビタミンCとともに摂取すると効果が高まる。レモンを添えて食べるなどの工夫をすると良い。

・鮭の皮はコラーゲン・オメガ3脂肪酸が豊富なので皮ごと食べる方が良い。

・オメガ3脂肪酸をより多くとりたいなら刺身→焼き・煮物→揚げ物の順番。

まとめ

鮭がスーパーフードと呼ばれる所以が分かっていただけましたか?アスタキサンチンやオメガ3脂肪酸をはじめとする豊富な栄養素はもちろんのこと、一年中手に入りますし、お値段も手頃で色々な料理に使えるところも嬉しいですよね!

今まで何気なく食べていた鮭。今後は「若々しく健康に美しく」あるために、積極的に日々の食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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